大学部時代
「小さくまとまらないこと」が条件だったゼミに入ったことが、後々の人生の選択に大きく影響することとなる。在学中、ケニアで1ヶ月ほど過ごす中、営利企業がもたらす環境や社会へのプラスの働きを体感する。多国籍企業への疑問が多く呈される中、アプローチ次第では解決策の一助となるヒントを得る。
大学院、アフリカ学修士課程 時期
「社会起業家の果たす役割の可能性」を主な研究テーマとする。フィールド対象となったナイジェリアだけではなく、日本を含め各国の社会起業家と呼ばれる方々と出会い、彼らの想いと行動力による無限の可能性を感じる。一方、そんな活動を後押しするお金の流れに限界を感じ、次第に金融の世界にベクトルが動いていく。
「ESG」を専門とした会社員として
かつてケニアで体感したような、「当たり前の営利活動の中で、長期目線、従業員や周りの環境や社会を尊重しながら成長していく経営者」たちを応援するお金の仕組みで社会を豊かにしていきたい。そう思っている最中、企業の投資判断に利用される情報を提供するFTSE Russell (当時はFTSE)とのご縁を頂く。
特定の条件に満たした企業を選び、「インデックス」という形で投資家に届けることを主なビジネス・モデルとしている。その条件の中に、企業の環境、社会やガバナンスに関する行動評価を盛り込んでいくという「ESGインデックス」を作成しており、この仕組みを日本の企業や投資家にもっと理解してもらえないか、という悩みをFTSE Russellは抱えていた。会社側のニーズと、個人的な問題意識が合致する、幸運な出会いとなった。
6か月契約のインターンから、アジア・パシフィック地域のESG責任者の日々を含めた約12年間では、実に多様な活動に関わらせて頂いた。その主なものを以下の通りである。
- 「ESG投資」とは何か、各国企業との対話(エンゲージメント)
- 各国投資家への情報共有とソリューション開発
- グローバル視点でのESG基準作り
- ESG評価や投資の理解を広めるための各種会議での議論と講演
- インターン生やESGアナリストの選定、育成、QC、協働
サステナビリティに関わる個人として
企業の営みでのサステナビリティ戦略。
機関投資家による環境・社会・ガバナンス(ESG)に考慮した投資。
いずれも下手すると個人の消費者、生活からかけ離れたものとして存在してしまう。また、取り組みたくともその人財やきっかけに悩んでいる企業や投資家もいるだろう。
個人として、企業として、投資家として、もっと世界の社会の全体的なサステナビリティのために取り組むべきことが身近に感じられ、活動しやすく出来ないだろうか。
アフリカ各地を含めた各地の社会起業家との対話、ESG投資での経験を踏まえて、そんな課題への手助けが出来ればと、以下の方法で活動して参ります。
- ESG課題、サステナブル投資の実態に関連した情報提供
- 社内での部署横断的なESG/サステナビリティ思考・経営の促進
- 一個人としてのESGへの働きかけ方の模索と共有
- サステナビリティを考慮したグローバル発信・活動できる人財の後押し
私もまだまだ学ぶことだらけですが、いずれかの形でお役に立つことがあれば、お声がけください。